騒音測定12,000件。騒音計算180,000件。防音工事6,000件。
実績に基づく確かな防音対策
横浜ランドマークタワーや東京ヒルトンなど誰もが知っている超高層ビルや有名ホテル、工場、病院、商業施設。
あらゆる防音工事の設計、施工を手がけてきた「音の総合病院」、それがサンオーだ。
「図面を見ただけで隠れた問題がわかる」
「現実的な防音対策を迅速に提案する」
防音のプロフェッショナル集団、サンオー代表取締役である奥澤氏に「賢い防音対策」についての考えを聞いた。
奥澤 敏雄(おくさわ としお)
1943年浅草の靴職人の家に生まれる。1966年東京商船大学(現国立東京海洋大学)機関科卒業後、三光汽船に入社、大型貨物船の機関長として世界の海を巡りつつ、原動機、空調、荷役設備、厨房設備などのあらゆる機械設備の管理を統括した生粋のエンジニア。 その後、活躍の場を陸上に移すと、海上勤務で培った防音・消音技術が陸上でも社会的に求められていることを痛感する。日本産業機械、日本消音研究所を経て、1989年に株式会社サンオーを設立。防音・消音のパイオニア企業として、日本中の多くの工場や商業ビル、公共施設などの防音・消音工事を手掛けている。日本でも数少ない防音の専門家である。
防音工事を手掛ける企業の大半は、グラスウールなどの防音材メーカーです。
必然的に、自社製品に偏った防音工事が増える傾向にあります。
ところが「コストをかけた割に騒音が消えない」という声をよく耳にします。
一方で「そこまで必要だったのか?」という過剰な防音工事も多いと聞きます。
複数の防音技術を組み合わせて防音する。
メーカーにはこの発想がほとんどありません。
さらに新しい防音技術がどんどん出てきていることも知らない。
これが問題の本質です。
本来なら、コストを抑えて高い効果を出す方法はいくらでもある。
お客様にとって何が大切なのか。プロとしてどんな提案をすべきなのか。
この当たり前のことをしっかり考える時期にきていると思います。
騒音発生源の特定は最重要です。
これを間違えるとすべてが無駄になります。費用も馬鹿になりません。
ところが、お客様はもちろんのこと、工事会社まで勘違いすることもあります。
地下のポンプが騒音の発生源だと思っていたら、実際は屋上の給水タンクが犯人だった。
こんなケースが実際にありました。
これは、ビルの何階で騒音を耳にしたのかで騒音源を見誤った典型例です。
では、間違ないための方法は何か?実はこれにはマニュアルがないのです。
私たちも12,000回以上の騒音測定の経験で、としか申し上げられない。
もっと言えば、事前に図面を見れば、現地に行かずとも高い精度で騒音源が予測できます。
騒音測定は、2つの目的があります。
一般的なビルなら5ヶ所前後の騒音測定を行います。
加えて最近は振動測定も併せて実施しています。
一方、工場などは「複数の異なる状況」で測定する必要があります。
例えば、全ての機械を稼動させた場合や、特定の機械だけ稼動させた場合などです。
ちなみに竣工前の建築物なら、図面を元に騒音計算から始めます。
当日はデータ収集、分析は後日。これが一般的な騒音測定です。
しかし、サンオーは測定結果をその場でプリントアウトしてご覧頂いています。
これはお客様に喜ばれます。すぐに結果を見ることで納得感が違うようです。
サンオーでは数百万を投じて世界最高水準の騒音測定システムを使用しています。
数万円の騒音測定器もありますが、精度に不安があるので使いません。
これまでいろいろ使ってきましたが、プロである私も思わず唸る性能です。
さすが高いだけのことはあります(笑)
ゼネコンや設計事務所のお客様ですら難しいですね(笑)
だから一番こだわるのがご説明です。
結果の粉飾はできませんが、お客様が望む着地点に沿った報告はご提出できます。
「今こんな状況なので・・・」「最終的にはこの予算で・・・」など、ざっくばらんにご相談
いただければ、関係者全員が満足なさるご報告ができます。
「会議で専門家としての意見を発表してほしい」
「役所に一緒に行って説明してほしい」
こんなご依頼も喜んで対応いたします。
防音効果を考え抜いた最適なプランをご提案します。
もちろんご予算に沿った現実的なものです。
ある防音対策が最適だと思っても、予算によっては実現困難なこともある。
しかし、あらゆる防音技術を駆使すれば、何とか課題をクリアできるものです。
実際、当初の予算を大幅に抑えながら、同レベル以上の防音効果を叩き出すことはよくあります。
一方「そこまで防音しなくてはいけませんか?」というケースも多い。
例えば、費用をかけて40dbまで落とさなくても、なんら問題は生じないというケースです。
中には「結局、防音工事をせずに済みましたね」ということもあるのです(笑)
ですから「無理かな」と思われても、とりあえずお話だけ聞かせて欲しいのです。
きっと意外な結果に落ち着くと思います。
お客様がサンオーの提案に耳を傾けてくださること。
信用してお任せくださること。結果を一緒に喜んでくださること。
これが、この仕事をしていて一番嬉しい。
サンオーは駆け引きが苦手です。
お客様の顔色を見て値段を決めるようなことも苦手です。
商売も下手だ、ともよくいわれます(笑)
しかし、騒音測定や騒音計算だけのはずが、気がつくと設計、施工をトータルで発注くださる。
やはり、サンオーの姿勢をきちんと見て下さったのだ、と感じます。
この積み重ねが、今の膨大な実績につながっているのだと思います。
設計事務所からの依頼が中心で、現在まで18万回以上行っています。
それこそ、あらゆる建物のあらゆる箇所についてです。
メディアで話題の超高層ビルを手がける。
設計事務所の先生にとって、一生一度の大イベントです。
予算は後回しになりがちですが、できることなら防音にもこだわって図面を引きたい。
そして、最高の物を作りたい。先生にはそんな熱い想いがあるのです。
しかし、必ず2つの悩みが出てきます。
そこでサンオーの出番です。
まず設計図を見せていただきます。
その上で騒音計算を行うべき箇所についてご説明します。
当初、想定していた箇所より、少なく済む場合もあります。
逆に気づかれていない騒音発生源について指摘をすることもあります。
一般的なビルであれば、図面支給から3日で計算結果をお渡しできます。
これは非常に速いスピードだと思います。
では、なぜそんなに早いのか?雑じゃないのか?と思われると心外なのですが(笑)
これまで、私たちは180,000回以上の騒音計算を行っています。
たいていのケースは経験済みです。
しかも、過去の計算結果はすべてデータベース化されています。
さらに独自開発した騒音計算専用のプログラムで早く正確に計算できるのです。
この2点を中心にご説明いたします。
「この壁の厚さだと60デシベルまで減衰して40デシベルの音がします」
「屋上の給水ポンプで発生する騒音が、ビルの10階から20階まで聞こえます。
しかも40デシベルの音が聞こえるはずです」
こんなことまで具体的にお答えできます。
ゼネコンやサブコン、設計事務所のお客様です。
総合的な提案があって、無理が利く、というのが評価されているのかもしれません。
一度お仕事をさせていただくと、次の現場でもご指名を頂けます。
「ちょっと図面直しておいて」というご依頼も多いです。
サンオーに頼めば何とかしてくれる。こう思って下さるのは非常に嬉しいですね。
一方、自治体やメーカーの工場や研究所、病院や学校、ビルメンテナンスのお客様から
直接のご相談も増えています。
これまでは、どこに頼んだら良いのかわからない。
それがインターネットで気軽に探すことができる。
ちょっと相談してみるか。という風潮なのかもしれません。
おかげさまで数多くのお仕事をさせて頂いています。
ビル、病院、大学、図書館、文化ホール、放送局、スタジオ、マンション、役所、神社、警察署、
ホテル、工場、研究所、発電所、デパート、スーパー、カラオケボックスなど。
もう、ありとあらゆる現場を踏んでいます。
音は八方に広がる性質を持っています。
これまでの消音装置は、前に進む音を取るタイプが大半でした。
ただし、空気抵抗が増えるため、空調ダクトや煙突、ボイラーに大きな負担がかかるのです。
当然、エネルギー効率も悪くなります。
では、横に行く音をトコトン取ってやろう。こう思ったのが設計の出発点です。
この考え自体は以前からあったのですが、本格的に取組んでいるのはサンオーだけでしょう。
製品化には時間がかかりましたが、通風口に進む風を遮ることなく、騒音の大幅削減に成功しました。
両立できないと言われていた防音性能と換気性能を高いレベルで実現できたと思います。
関連技術の特許も取っていますが「空気は通すが、音は通さず」はサンオーだけですね。
その技術を大手楽器メーカーにも認められ、特注のピアノ防音室に採用されています。
単純にグラスウールを詰めたり、貼って吸音する、という従来の方法ではありません。
「音の反射」「吸音」「遮音」「防振」の絶妙なバランスで音を消す、という独自の技術を採用しています。
詳しいことは企業秘密ですが、それこそ試作品は何百と作りました。
私を含めた技術部隊が、形状や穴の大きさを徹底して調整しました。
結果として同性能の他社製品と比較して、小型化も実現しています。
40万台以上出荷しています。
東京の主要ビルやホテルの大半に使われているかもしれません。
これだけ納入できたのは、サンオーの技術に対するお客様の評価だと考えています。
嬉しい話です。安い、というのもありますが。
サンオーの消音装置は、何万種にも及ぶダクトやファン、ポンプやボイラーの形状に合わせ、
あらかじめカスタマイズすることを想定して設計されています。
また、発注から取付けまで、わずか1週間というスピード納期も評価されているのかもしれません。
10年間はメンテンスフリーというのもポイントです。
私は元々商船大学をでてタンカーに乗っていました。
そのとき、発電機やボイラーから発生する騒音に興味を持ったのがそもそもの始まりかもしれません。
その後、集塵装置や空調設備のセールスエンジニアとして過ごした経験が、空調設備のしくみを
根本から理解する上で非常に役立ちました。
だから、どの防音技術が最適なのか、構造的に理解していることがサンオーの強みだと思います。
普通の防音材メーカーは空調設備のしくみまでは詳しくないですからね。
繰り返しますが、吸音材を貼れば解決するわけではないのです。
騒音の発生メカニズムを理解して、一番適した方法を使う。
消音装置だけでも数百タイプもあります。
他にも防音パネル、防音壁、遮音シート、遮音マットなど数え上げたらきりがない。
組み合わせて使うのが良いのか。それとも単体で問題が解決するのか。
数千のデータを検証して、最適なプランを採用します。
だからサンオーは「何を使うか」にはあまりこだわっていません。
ご予算、納期、妥協できる騒音レベルをトータルでクリアできる防音工事を行う。
ただこれだけです。
最後にもうひとつ。サンオーの「防音装置」や「防音パネル」は、「自社工場で一つひとつ手作りする」ことにこだわっております。というのは、騒音の原因が千差万別なら、その対応も千差万別にならざるを得ないからです。
先にも申し上げた通り、サンオーでは徹底した騒音測定に基づき、お客様と対話しながら、お客様にご納得いただけるような対応を練り上げていく、ということをビジネスモデルとしております。
「一つひとつ異なった対応」に万全を期すには、どうしても「一つひとつ納得ができる形に作り上げていく」、ということが必要になります。サンオーは東京の下町、江戸川区に自社工場を持っているので、こうしたきめ細かい対応が可能になります。
一つひとつ手作りとなると「コストはどうなのか?」と心配されるかもしれませんが、むしろ外注に出さないだけ、安く仕上げられます。さらに、東京の下町は町工場のメッカ、「下町ならではの加工技術」が生きています。「価格」と「技術力」、この2つには自信があります。